日差しが強くなって、紫外線が気になる季節。日焼け止めや、美白化粧品に気を使うのはもちろんのことですが、食生活でお肌や身体の新陳代謝を高めることも大事です。
そこで、おすすめの食材は、これから旬の夏野菜、リコピン豊富な、真っ赤な「トマト」。
晩酌のおともに、「冷やしトマト」をいつも食べるという男性も多いはず。ところで、このトマト、いつ食べると、もっともその栄養素リコピンを効率的に吸収できるかご存じでしょうか?
リコピンは日焼け予防になる?
「リコピン」は「カロテノイド」(動植物に含まれる、赤や黄色、オレンジ色の色素)のひとつで、強い抗酸化作用を持つことが知られています。
中でも、とりわけ「リコピン」は抗酸化作用が強く、その作用はビタミンEの100倍以上になります。
その抗酸化作用から、動脈硬化、糖尿病の生活習慣病の予防や、日焼け予防、しみ、しわの緩和に効果的との研究結果も。
カゴメ株式会社総合研究所 と名古屋市立大学の共同研究によれば、リコピンがコラーゲン量を増加することを、また、単独の研究でリコピンがメラニン生成を抑制する効果を明らかにしています。
効果の程度は、摂取量にもよるのだろうが、リコピン豊富な食材を、日常的に食生活に取り入れることは、取り入れないよりも、日焼けやしわの予防になることは、間違いないようです。
トマトはいつ食べるのがベスト?
少し前に「夜トマトダイエット」なるものが流行しましたが、その影響か、トマトは夜食べると良いと思っている人も多いのではないでしょうか?
「夜トマトダイエット」を知らない方に簡単に説明すると、トマトに含まれるリコピンには新陳代謝を高め、脂肪吸収を抑える効果があるため、夕食時にトマト1~2個、ミニトマトなら15個ほど食べて体重を減らすというもの。
ダイエットの場合は、体重を減らすことが目的のため、夕食にトマトを食べると良いが、リコピンの吸収率を目的にした場合は、朝食べたほうが吸収率は高いようです。
前述のカゴメ株式会社総合研究所によれば、消化吸収や代謝には1日のリズム(サーカディアンリズム)が存在し、栄養成分を摂る時間帯によってその吸収効率が異なるとのこと。
朝、昼、夜と異なる時間帯にトマトを食べた場合、その吸収率を計測したところ、朝トマトが、昼トマト、夜トマト、と比べて、リコピンの吸収量が多いことがわかっています。
まとめ
日焼け予防など、美肌を目的とした場合、トマトは、朝食べるのがおすすめです。
また、リコピンは脂溶性のため、油やビタミンEとともに摂取すると吸収性が高まる。オリーブオイルやビタミンEが豊富な青しそ、アボガドなどサラダにして一緒にとるのがおすすめ。
忙しいので朝食はパンとコーヒーだけという人には、トマトジュースやトマトジャムなど加工品を取り入れるのも一つの案です。
実は、リコピンをはじめとするカロテノイドの吸収性は、生のトマトより加工品の方が2~3倍もリコピンを吸収しやすいのです。
リコピンを効率的かつ十分にとるには生のトマトだけに頼らず、トマト加工品を利用するのもが賢い方法ですね。朝、トマトを食べると、健康プラス美肌が手に入る。一石二鳥というわけ。
【参考】
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