季節の変わり目に増える抜け毛!育毛シャンプー OR 育毛剤どっちが効果的?

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ふと鏡を見たところ、前頭部と頭頂部の間あたりの地肌がうっすら見える。そういえば
頭を洗った後、乾かすときに髪を見ると、いつもはっきりと地肌が見える…。

あらら、抜け毛が増えた?原因は季節の変わり目だから?抜け毛が増えて心配なかたに正しい育毛方法をご紹介しましょう。

季節の変わり目の抜け毛は心配しなくていい?

抜け毛は、春夏秋冬、どの季節の変わり目にも多くなります。特に春と秋に多くなるようです。この時期には、抜け毛の本数が通常の2倍に増えると言われています。

急激に抜け毛が増えるとこのまま薄毛になってしまうのではと不安になりますよね。しかし、人は通常1日に50~100本は髪の毛が抜けます。

季節の変わり目などであれば1日に400~500本くらい抜けたとしても問題ないようです。人の髪の毛は一般的に10万本くらい生えているといわれているので、相対的にみて50本~100本の抜け毛の本数は、それほど心配しなくてよいようです。

抜けてる本数よりも毛根の状態が重要!

本数よりも注意をしたいのは、抜け毛の中に含まれるミニチュア毛(未成熟の状態で脱毛した細い髪の毛)の割合です。

脱毛した毛の総数に対し1割程度であれば問題ありませんが、増えてくると、AGAの可能性が高くなってきます。

※AGAとはAndrogenetic Alopeciaの略で、思春期以降の男性に見られる進行性の脱毛症のことです。毛髪の中でも、特に前頭部と頭頂部の脱毛が進むのが特徴です。

ミニチュア化はAGAの初期段階?

一説には、ミニチュア化(AGAの初期段階)が始まるまでにある程度時間の経過があるようです。その間に、毛質の悪化(毛のはり、細くなる)があり、ミニチュア化が始まるともいわれています。

ミニチュア化の抜け毛が少なくても、毛質の悪化が顕著でしたら、早めに専門医に相談したほうがよいでしょう。

ミニチュア化の確認する方法は、シャンプーなどで洗髪をする際に、排水溝に目の細かいネットを張り、ネットにたまった髪の毛の本数とミニチュア毛の割合を見るという方法が効果的です。

正しい育毛方法とは?

特段、抜け毛が多いだけで、ミニチュア毛はそれほどでもなかったという人も、ちょっと毛が細くなったような気がする・・などある人は、育毛という観点から、生活を見直してもいいかもしれません。

抜け毛というと、頭髪の問題ととらえて、マッサージをしたり、育毛シャンプーや育毛剤を使ったりと外部からの働きかけをメインに考えてしまいますが、抜け毛には髪の毛が抜ける身体的な要因が存在します。

その要因を改善しないかぎり、永遠に抜け毛が続いてしまいますので、まずは自分の抜け毛の原因を知ることが一番重要だと思われます。

ヘアサイクルが狂うと抜け毛が増える?

髪の毛は、「成長期」「退行期」「休止期」の3つを1つの単位(ヘアサイクル)として、生え変わりを繰り返しています。

このサイクルが狂うと、「成長期間」が短くなり、髪が太く長くなる前に抜け落ち、結果細く、短い毛が多くなるため、全体的なボリュームがなくなります。

一方、「休止期」は長くなります。頭皮の血流が悪くなると毛母細胞へ栄養が行き届かず、そのまま新しい髪が生えてこない可能性もあります。

ヘアサイクルがダメージを受ける原因は?

ヘアサイクルが狂う原因は、主に3つの原因があります。男性ホルモンの作用、血行障害、そして老化です。

  • 男性ホルモンの作用

男性ホルモンのテストステロンが、ジヒドロテストステロンという物質に変化し、その物質が頭髪の毛母細胞に働きかけ、6ヶ月~1年の期間、ヘアサイクルの成長期を縮めてしまいます。

  • 血行障害

運動不足などにより頭皮の血流が悪くなると、毛髪の育成に十分な栄養素が行き届かず、新しい髪が生えてこない原因になります。

  • 老化

年齢を重ねるとヘアサイクルの周期が変化することが考えられます。

健康な髪になるためにしたいこと!

残念ながら、ヘアサイクルがダメージを受ける原因は、まだはっきりとわかっていません。

頭皮の血行を改善、食生活など、日常生活で、頭髪に良いとされる習慣を取り入れ、アンチエイジングに努めることが、ヘアサイクルの正常化につながると考えられます。

ストレス解消

ストレスによって、男性ホルモンが増加します。男性ホルモンが増えるとヘアサイクルを乱すジヒドロテストステロンが増加します。ストレスを貯めず、一日のストレスはその日のうちに解消するようにしましょう。

運動を習慣化する

血行を良くするために、定期的な運動をしましょう。男性ホルモンの分泌を促進する筋トレのような無酸素運動ではなく、ランニングやウォーキングなどの有酸素運動にしましょう。

禁煙

たばこは、体の老化を早めます。体を錆びさせる活性酸素は、体内の亜鉛を大量に消費します。亜鉛が不足すると、ヘアサイクルを乱す要因となるジヒドロテストステロンの生成を抑制することができなくなります。喫煙は、頭髪及び老化のどちらの面からもあまりよろしくない習慣といえるでしょう。

バランスの取れた食事

男性ホルモンの影響による抜け毛は、栄養不足によって活性化します。普段の食事で、亜鉛をはじめとするミネラル、ビタミン、たんぱく質などをバランスよく摂取するようにしましょう。

 

育毛シャンプー・育毛剤で毛は生える?

育毛シャンプーや育毛剤は医薬部外品となりますので、髪の毛が生えたり、増えることはありません。

「育毛」とは主に「髪の毛が抜けるのを防ぐ」という意味です。髪の毛を生やす、増やすとなると、医薬品である「発毛剤」になります。

医薬品は症状を治療する効果がありますが、医薬部外品は症状の予防に使われるものと考えたほうがよいでしょう。現時点で「発毛」として認められる成分はミノキシジルのみです。

抜け毛の予防としては、育毛シャンプー、育毛剤は効果のある成分が含まれていますので、自分にあったものを選んで使うのがおすすめです。

コスパの高い組み合わせは?

効果が期待できるといわれても、予算には限りがあります。

シャンプーのメインの目的は洗髪です。正しく洗髪(頭皮にすすぎ残しなどなく)できていれば、目的は果たしています。シャンプーは最終的には、洗い流してしまうものですので。

栄養を与えるのは、育毛剤や発毛剤として、一般のシャンプーと育毛剤の組み合わせか、一般のシャンプーと発毛剤の組み合わせがコスト的にはお勧めでしょう。

おすすめの組み合わせ

  • 抜け毛予防⇒一般的なシャンプー + 育毛剤
  • 発毛・増毛⇒一般的なシャンプー + 発毛剤

おすすめの育毛剤とは?

厚生労働省で認可された医薬部外品として表記できる有効成分は、「毛の成長促進」、「抜け毛防止」、「頭皮環境改善」の3つのタイプに分かれています。

育毛剤を選ぶときは、自分の悩みのタイプに合わせて選びましょう。

成長促進

毛髪は毛根にある毛母細胞が作り出し、頭皮の下の毛細血管が栄養を送り込んで育てます。

成長促進タイプの有効成分は、毛母細胞を活性化させたり、毛細血管を広げて血行促進をするもので、毛の成長を促すタイプの成分です。

毛母細胞活性化

加齢とともに鈍くなる毛母細胞の働きを活性化させます。

成分名:ステモキシジン・t-フラバノン・パントテニルエチルエーテルなど

 

成長因子補足

成長因子は20代後半頃から減少が始まるため、成長因子として働く成分を補い、毛の成長を促進します。

成分名:リジュリン・ツバメの巣エキス・ヒトオリゴペプチド-21(IGF)など

 

血行促進

睡眠不足・運動不足・冷え・ストレス・食事などが原因で萎縮してしまった血管を広げ、血行を促進します。

成分名:イチョウ葉エキス・エビネエキス・Ⅼ-アルギニンなど

 

抜け毛防止

抜け毛を進行させてしまう男性ホルモン。このホルモンをブロックする成分で抜け毛を防ぐタイプの成分です。

抜け毛は、男性ホルモンの影響が原因の一つです。抜け毛防止に働く成分は、このホルモンそのものと還元酵素を抑制するものになります。

成分名:キャピキシル・冬虫夏草エキス・ノコギリヤシ・デュタステリド・フィナステリド

・エチニルエストラジオール・ヒオウギエキスなど

 

 

頭皮環境の改善

頭皮の環境が悪く髪が育たない場合は、保湿・皮脂抑制・抗菌・抗炎などの効果が期待できる成分です。

皮脂・フケ・かゆみは、頭皮を傷つけ、菌が繁殖したりするなど、頭皮環境を悪化させます。頭皮のトラブルを防ぎ、頭皮を健康に保つ育毛成分は、以下のものがあります。

皮脂抑制

加齢・生活習慣・洗いすぎによる乾燥で増加した皮脂を抑制・除去し、酸化を防ぎます。

成分名:アスコルビン酸・カシュウ・ピリドキシンHCIなど

保湿

皮脂は頭皮を刺激・雑菌から守る効果があるので、少なすぎるとバリア機能が低下し、フケかゆみ・炎症などがおきやすくなります。頭皮の水分を包み込んで潤いを与える成分です。

成分名:アロエエキス・イラクサエキス・アセチルグルコサミン・アルニカエキスなど

炎症防止

炎症はフケ・かゆみ・発疹につながり、抜け毛が増加します。炎症には過剰な皮脂分泌や乾燥だけではなく、紫外線・カラーリング・パーマなどの外的要因も関係します。

成分名:イオウ・オウゴンエキス・ジフェンヒドラミンHCI・グリチルリチン酸ジカリウムなど

 

菌の繁殖防止

頭皮環境が悪くなると菌が繁殖し、かゆみ・悪臭の原因となります。菌の過剰繁殖を防ぎます。

成分名:イソプロピルメチルフェノール・チョウジエキス・ヒノキチオール・ユーカリエキス

コスパ最強!薬局で購入可能なおすすめ育毛剤3選 【医薬部外品】

育毛剤も安価(1,000円以下)なものからなもの(8,000円)までありますが、金額が高くなるほど、独自で開発した有効成分や厚労省で認められた成分が多く含まれている傾向があります。

とはいえ、育毛剤はあくまでも「髪の毛が抜けるのを防ぐ」目的のものですので、より高い効果を求めるのであれば、発毛剤を購入したほうがコスパは良さそうです。

「ちょっと気になる」や、あくまでも「予防」と考えるのであれば、効果が出るまで少なくとも3か月は継続するとすれば、3,000円以下で、有効成分がより多く含まれた製品を購入するのがベストです。

アマゾン・楽天・Yhooの育毛剤ランキングの中から、2017年日本皮膚科学会が発表したガイドラインと厚生労働省の認可成分に沿って選びました。育毛ランキンにランキングしていた商品は以下となります(2020/05/23現在)。※順不同

・dot 育毛剤 男性 育毛トニック ・アンファー (ANGFA) スカルプD・チャップアップ(CHAPUP)・サクセス バイタルチャージ 薬用育毛剤・REVUM (リビューム) メンズ ・Not menu(ノットメニュー) ・ ポリピュアEX 育毛剤・モウガ 育毛剤・サクセス育毛トニック・資生堂 アデノバイタルスカルプエッセンスV・日本ロレアル ロレアル セリオキシル デンサーヘア・インセント 薬用育毛トニック・大正製薬 フレッシュリアップ 薬用育毛トニック・ 美巣スカルプローション・サクセス育毛トニック(全14商品)

 

サクセス バイタルチャージ 薬用育毛剤 200ml (花王)医薬部外品 117円/10ml

有効成分であるt-フラバノンは日本皮膚科学会ガイドラインで推奨度の分類C1(行ってもよい)、(質の劣る III~IV,良質な複数の V,あるいは委員会が認める VI のエビデンスがある) です。

血流を促進する、育毛剤お約束のセンブリエキスも配合し、頭皮環境を整えるβ-グリチルレチン酸も

配合しています。バランスの良い商品です。値段がちょっと高いという人は、有効成分の種類は減りますが、同じt-フラバノンが配合された下位ラインのサクセス育毛トニックもおすすめです。

 

◆参考価格:2355円(amazon)

◆成長促進(毛母細胞活性化)⇒t-フラバノン*
(血行促進)                     ⇒生薬センブリエキス(スエルチアマリンKI)・ニコチン酸アミド
◆頭皮環境改善(抗炎症)  ⇒β-グリチルレチン酸

 

 フレッシュリアップ 薬用育毛トニック 185g (大正製薬)≒36円/10g

有効成分のパントテニールエチルエーテルは、毛母細胞の細胞分裂を活性化し、髪の毛の成長を促進させる効果が期待できます。

保湿効果や頭皮の新陳代謝を高めることから、頭皮に老廃物がたまりにくくする効果も。皮膚科学会の推奨成分に記載はありませんが、とにかくコスパ(やすい)がいい!

 

◆参考価格:678円(楽天)

◆成長促進(毛母細胞活性化)⇒パントテニールエチルエーテル
(血行促進)   ⇒センブリ抽出液 ・酢酸トコフェロール

 

薬用毛髪力 イノベート200ml(ライオン)≒156円/10ml

配合されている、発毛促進シグナル増幅成分「サイトプリン(6-ベンジルアミノプリン)」と
発毛エネルギー供給成分「ペンタデカン(ペンタデカン酸グリセリド:PDG)」は、どちらの成分も推奨度の分類C1(行ってもよい)、(質の劣る III~IV,良質な複数の V,あるいは委員会が認める VI のエビデンスがある) です。無香料で使いやすいのもおすすめです。

 

◆成長促進(毛母細胞活性化)⇒サイトプリン・ペンタデカン
(血行促進)                     ⇒酢酸トコフェロール

 

番外編

育毛剤と表記できるのは医薬部外品なので、育毛剤とうたっている製品は、医薬部外品で、厚生労働省が認めた成分を必要な量を配合しています。

血行を促進する成分として「センブリエキス」は、比較的多くの育毛剤に配合されています。番外編は、あまり他社では配合していない成分が配合された商品をご紹介します。

特別な成分が配合されているためか、やや高めです。この金額を払うのであれば、ミノキシジル1%でも配合された商品のほうが効果はあるかも・・とも思いますが、それぞれ成分に合う合わないがありますので、参考までにどうぞ。

アデノゲン 薬用アデノゲンEX <L> 300mL (資生堂)≒293円/10ml

資生堂独自の開発成分生体内薬用成分 アデノシン を配合しています。

この成分は2017年の日本皮膚科学会ガイドラインで推奨度の分類B(行うよう勧める)(少なくとも 1 つ以上の有効性を示す質の劣るレベル II か良質のレベル III,あるいは非常に良質の IV のエビデンスがあること)とされており、効果も高い分、価格も高いといえます。

ちなみにミノキシジルは推奨度分類A (行うよう強く勧める)(少なくとも1つの有効性を示すレベルIもしくは良質のレベル II のエビデンスがあること)です。


アデノゲン 薬用アデノゲンEX

アンファー (ANGFA) スカルプD 薬用育毛トニック180ml (スカルプD)≒183円/10ml

頭皮の血行改善・促進に有効なタマサキツヅラフジアルカロイド(セファラチン)を配合。

こちらの成分は推奨度分類C2(行わないほうがよい (有効のエビデンスがない,あるいは無効であるエビデンスがある)です。

アンファー (ANGFA) スカルプD

 

まとめ

育毛剤の種類の多さにびっくりですね。選び方の基本は、3000円程度で、有効成分の種類がなるべく多く配合された商品を選ぶということでしょうか。

または、金額重視であれば、単体の有効成分が配合されている比較的安い商品を選ぶのも良いでしょう。

大手メーカーでの育毛剤はブランドで下位(有効成分単体)⇒上位(有効成分複数)とラインナップされていることが多いので、まずは、有効成分単体の下位ブランドで試してみるのもいいかもしれません。

男のアンチエイジング的基準

  • 抜け毛予防(軽度) ⇒フレッシュリアップ 薬用育毛トニック 185g (大正製薬)
  • 抜け毛予防(中度) ⇒サクセス バイタルチャージ 薬用育毛剤 200ml (花王)
  • 抜け毛予防(中度+)⇒薬用毛髪力 イノベート200ml(ライオン)

中度+以降は発毛剤で対処しましょう!

2020年頭髪最新事情!再生医療でフサフサが現実に?!

2020年5月4日

【参考】

※ 男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版 – 日本皮膚科学会

男性型脱毛症診療ガイドライン(2010 年版) – 日本皮膚科学会

“育毛剤”と“発毛剤”の違いってご存知ですか? 90%の人が違いを知らないという事実! – PRTIMES

サクセス バイタルチャージ 薬用育毛剤 – 花王公式HP

フレッシュリアップ 薬用育毛トニック – 大正製薬公式HP

薬用毛髪力 イノベート – ライオン公式HP

アデノゲン 薬用アデノゲンEX – 資生堂公式HP

アンファー (ANGFA) スカルプD  – スカルプD公式HP