長寿県長野に学ぼう!健康の秘訣は「仕事」&「きのこ」?

メンズライフ

東京で、住みたい街ランキング第1位といえば、“吉祥寺”おしゃれで便利。一度は住んでみたいと夢見る街や都市って誰でもありますよね?

でも、もし住む場所が、寿命に影響するとしたら?「長生きできる場所に住みたい!」って思いますせんか。

そこで、今回は、日本人の死亡原因トップの“がん”による死亡率の高い県と低い県から、健康に過ごすためヒントについて考えてみましょう。

 

短命県?第1位は「青森県」

国立がん研究センターの発表によると、2018年の都道府県別のがん死亡率(男女人口10万人あたり何人ががんで死亡したか)が最も高かったのは青森県で、2004年から14連続でのワーストと記録となりました。

2位は北海道、3位は秋田県と東北地方の死亡率が高くなっています。男女別の死亡率で、男性の死亡率が最も高い県は、こちらも青森県がワースト1位、秋田県が2位、和歌山県が3位となっています。

 

原因は喫煙率と飲酒率の高さ?

青森県でがん患者による死亡率が高い原因のひとつとして、喫煙率の高さが挙げられます。

厚労省2013年国民生活基礎調査によれば、青森県の喫煙率は男性が40.3%で全国1位、女性が14.3%で全国2位です。

また、飲酒量の多さも指摘されています。2010年国民健康・栄養調査では、一日1合以上の飲酒を週3日以上続けている「飲酒量の多い」男性は51.6%で、全国1位です。

その他、食生活では、お漬物が好まれることから、塩分摂取量が多い、寒い地方のため、車での移動が主流のため、運動習慣が少ないなども関係しているといわれています。

 

がん死亡率が最も低い県は「長野県」

一方、もっとも死亡率が低いのは、長野県という結果になりました。

長野県は、2016年まで、21年連続で、1位でした。2017年は残念ながら、滋賀に1位の座を奪われましたが、今回また、1位に返り咲いています。

2位以下は、三重県、滋賀県、福井県と常に長野県とがん死亡率の低さを争っています。

長い間、死亡率が低いということは、青森県の高い原因と同様に、その土地ならではの、生活習慣に要因があると考えらえられます。

 

働きものが多い?長野県は高齢者の有業率第1位

長野県は、空気がいい、お蕎麦や野菜を沢山食べるなど、確かに健康的なイメージがあります。加えて注目したいのが、高齢者の就業者数。

総務省統計局の調査によると、高齢者の有業率(高齢者人口に占めるふだん働いている人の割合)は、都道府県別で、長野県(30.4%)が最も高く、次いで山梨県(30.3%)、福井県(27.8%)、東京都(27.7%)、栃木県、岐阜県(27.3%)の順です。

 

県民の半分が毎日「菌類(きのこや発酵食品)」を食べているらしい!

株式会社ネオマーケティングの『食生活からみる長寿に関する調査』によれば、長野県民の70.1%が子どもの頃から“菌類”を摂取していることがわかりました。

長野県とその他の46都道府県を比べ、“肉類”・“魚類”・“穀物類”の摂取頻度にほぼ差がないことに対し、“菌類”の摂取頻度は長野県の方が高い結果になりました。

長野といえば、全国で初めて、ぶなしめじの人工栽培に成功するなど、エノキタケ、なめこなど、全国でトップクラスのきのこ生産量を誇ります。

きのこに加えて、納豆やチーズの発酵食品の摂取量が多いことからも、菌類の日常的な摂取が、健康な生活に寄与していると考えられます。

まとめ

以上、健康に暮らすための生活習慣を「住む場所」から考えてみました。

「これまでに、一度も生まれ育った都道府県から、引っ越しをしたことがない」という人、案外多いのではないでしょうか。

他県を知らずにいままで生きてきたという人にとって、その土地以外の生活習慣や食習慣を想像するのは難しいものです。

とはいえ、健康長寿は「場所」というよりも、毎日の生活習慣が大事だとおわかり頂けたかと思います。

また、仕事はお金を稼ぐだけでなく、健康にも関与していたとは、複雑な気持ちですね。

「定年になったらやめたい」と思っても、細々と仕事は続けたほうが健康にもいいようなので、きのこ類を積極的にを食べつつ、がんばりましょう!




【参考】

がんに関する統計データ – 国立がん研究センター

健康長寿ネット – 公益財団法人長寿科学振興財団