男VS女!老化のスピードはどちらが早い?

コミュニケーション

スーパーなど、街中のご夫婦を観察すると、比較的奥様と比べ、旦那様のほうが若く見える傾向がありませんか?

夫婦は、だいたい、男性が年上か同学年が大半でしょうから、そう考えると、女性のほうが容貌の劣化が早いということでしょうか?

子どもの頃は、男性よりも女性のほうが成長は早い?

小学校高学年頃までは、女子の成長が早いとよく耳にします。医学書のメルクマニュアル18版の『身体的成長と発達』によれば、乳児期から小児期にかけては,身長および成長速度に男女差はあまりみられません。

身長成長速度は、女児は12.1± 0.9歳で,男児は14.1± 0.9歳でピークに達します。成長スパートは、男児では13〜15歳半の間に起こり,女児の成長スパートは11歳頃に始まり、13歳半までにほぼ完了するとのこと。

やはり、女性のほうが、成長が早いといえるでしょう。一方で、平均寿命を見ると、全世界的に女性の平均寿命は、男性よりも長いのです。

2014年版『世界保健統計』によれば、日本の女性平均寿命は
87歳、男性は80歳です。男性との平均寿命の差は7歳。さらに、日本女性の平均寿命は世界で第1位という結果です。

男性は8の倍数女性は7の倍数で老化がすすむ?

寿命が長いのであれば、劣化のスピードが遅いとも考えられます。しかし、中国医学における三大古典のひとつ、『黄帝内経(こうていだいけい)』には、女性は7の倍数、男性は8の倍数の年齢の時に節目を迎え、体に変化が訪れるとあります。

これは、人間の精力の源である腎気が衰えるということのようです。つまり、女性が老化を感じ始めるのが、35歳とすると、男性は40歳からということになります。

また、肌のハリを保つコラーゲンは、男女ともに40歳以降、加齢とともに減少するといわれていますが、ドイツ・イエナのフリードリッヒ・シラー大学の研究によれば、女性は男性よりも速いスピードでコラーゲンやエラスチンを失い、その原因は、性差によるものという結果が発表されています。

どうやら、はっきりとした研究はありませんが、寿命とは、異なり、肌の質感などの見た目年齢は男性のほうが劣化のスピードは遅いのかもしれません。

お肌年齢は勝てても脳年齢は負ける?

女性の老化には、女性ホルモン(エストロゲン)が影響しているといわれています。そのため、女性ホルモンが減少すると、皮膚の弾力性の維持に必要なコラーゲンやエラスチン、皮膚の水分保持に重要なヒアルロン酸などの量と質が低下し、皮膚の老化が進行するといわれています。

若くても、不規則な生活や栄養バランスの悪い食生活を続けていると、ホルモンバランスが崩れ、見た目老化の原因になる可能性があります。

体の構造上、女性は、肉体的な負荷がかかると老化がすすむようです。男性と同じような長時間労働、接待など、肉体的に難しいと理解したいところです。

老化は早い女性ですが、寿命が長く、ペンシルベニア大・ガー教授らの研究によれば、年齢と共に脳が萎縮する速さが男性は女性の3倍との報告があり、女性ホルモンが脳機能の低下を防いでいるのではとの見解が示されています。

女性は、30代後半~50代くらいまでは、見た目の元気さは負けますが、頭脳のほうは、女性は年齢を重ねても、まだまだ元気ということです。

まとめ

男女どちらが老化の速度が早いか紹介しました。見た目としては、男性優位のようですが、脳と寿命に関しては、女性が優位のようです。長い老後をお互いに労わりあって過ごせたらいいですね。

【参考】

※ MSD株式会社